2012年4月23日月曜日

臨書 黄庭堅「李太白憶舊遊詩巻」


 

  我向淮南攀桂枝   
  君留洛北愁夢思   
  不忍別 還相隨    
  相隨迢迢訪仙城   
  三十六曲水回縈   
  一溪初入千花明   
  萬壑度盡松風聲 
  
  銀鞍金絡倒平
地   
  漢東太守來相迎   
  紫陽之真人邀我吹玉笙 
  餐霞樓上動仙樂   
  嘈然宛似鸞鳳鳴   
  袖長管催欲輕舉   
  漢中太守醉起舞    
  手持錦袍覆我身   
  我醉橫眠枕其股   
  當筵意氣淩九霄   
  星離雨散不終朝   
  分飛楚關山水遙   

その後私は淮南に去って桂枝を折り(結婚し)、君は洛北に留って追憶にふけっていた。
しかし長く相い別れているのにしのびず、再会して共にはるかな仙城を訪問した。
三十六も曲がりくねった流れには水がほとばしっていた。
谷という谷には千の花が咲き誇り、万の谷には松風の聲が響きわたっていた。

銀鞍にまたがり金絡を地面にこすりながら、漢東の太守が我々に会いにやってきた。
紫陽の真人は我々を招待して玉笙を吹いてくれた。
餐霞樓上には仙人の音楽が鳴り響き、そのにぎやかなことは鸞鳳の鳴くようであった。
楽人の袖は長く、吹く笛はたえなる音をたてて空中に舞わんばかりだった。
漢中の太守は醉って舞い、手に持った錦袍を私にかけてくれた。
私といえばすっかり酔っ払い、太守の股を枕にして横になった。
まことに宴会の勢いは天をもしのぐばかりであったが、やがてそれぞれに離散して、
私も昔の塒たる楚關へと引きこもった。

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